アメリカ式の大学とイギリス式の大学って何が違う?どういう仕組み?

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海外大学進学を考えたときに、候補として挙がる進学先はアメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリア…など様々な国があります。それをさらに細かく調べていくと、「あれ?イギリスって3年で卒業できるの?」とか「なにが違うんだろう。」となることも多々あると思います。
そんなわけで今回この記事ではそこら辺について簡単に、詳しく説明していきますのでぜひ読んでいってください。

そもそもどこの国がどちらのシステムなの?

アメリカ式(4年制)
  • アメリカ
  • カナダ
イギリス式(3年制)
  • イギリス
  • オーストラリア
  • ニュージーランド
  • マレーシア

アメリカ式の制度を取り入れているのはアメリカ、カナダ。
一方でイギリス式の制度を取り入れているのはイギリス、オーストラリア、ニュージーランド、マレーシアなどです。

学位取得までの期間が違う!

アメリカ式は4年間

まず、アメリカ式最大の特徴はご存じの通り4年制であるという点です。
日本の大学と同じように、大学1、2年生の時に一般教養を学習し、3年生から専門課程に移行するというながれです。

そのため、コミュニティーカレッジ(コミュカレ)と呼ばれる2年制の短期大学から4年制の大学に編入するという方法をとることもでき、この方法は比較的メジャーな手段です。

コミュニティーカレッジからの編入

コミュニティーカレッジは、4年制の大学よりも学費が圧倒的に安いのが特徴です。
さらに、コミカレを経由することによって大学進学の際の基準となる「高校の成績」が「コミカレでの成績」となるので、高校の成績がちょっと・・・という方も、そうでない方もそこでいい成績を取れれば奨学金獲得を狙えるというわけです!そうなると、学費がものすごく高い名門大学への編入も見えてきますね。

ただ、注意してほしいのは「コミカレから目的の大学への編入が可能かどうか」というのと「どの科目の単位をとる必要があるのか」ということについては調べる必要があるのでご注意ください。

もちろん、留学エージェントの方に一度相談してみるというのもありだと思います。
無料で相談を受けているところもあるので、ぜひ探してみて下さい。

イギリス式は3年間

イギリス式の学校では、およそ3年で学位(学士号)取得が可能です。
アメリカ式とは異なり、大学1年生の時点から専門課程の勉強が始まるので、一般教養の過程を経ずにいきなり学部の専門的な内容の学習に入ることとなります。

ではなぜイギリス式の大学では一般教養課程がないのでしょうか。
その理由は、高校2、3年生の段階で大学の教養課程に値する部分の学習を終えてしまっていることにあります。

3年で卒業できるなら、費用も抑えられるってこと?

ぶっちゃけていってしまえば、確かにイギリス制の大学は1年分短いのでアメリカに比べると安く留学できます。
しかし、先程述べた「イギリス制の大学がなぜ3年で卒業できるのか」の理由を思い出してみてください。
そうです。教養課程を高校の時点で学習済みだからです。

しかし、残念なことに日本の高校のカリキュラムではそこまで進んでいないので、日本の高校からの直接入学を許可していない大学は多くあります。(成績や学校によっては可能な場合もある)

そのため、日本人がイギリス系の大学に進学するには「ファウンデーションコース」または「ディプロマコース」を経由する必要があります。

「ファウンデーションコース」って?

このコースは、大学の進学に必要な成績を満たしていない人や、日本をはじめとした教養課程の学習が必要な留学生、直接大学に進学することを大学側が認めていない場合などに向けた、大学進学準備を目的としたものです。
大学の専門的な授業についていくために、英語力やアカデミックスキル(例えばレポートの書き方など)を本科に入る前に身につけることができます。

大体1年で過程を終えた後、大学本科の1年生から入学することができます。
簡単に言えば大学入学の条件を満たすためのコースです。

そのため、大学に直接入学する場合やこの後説明するディプロマコースの入学条件よりは、学校の成績や英語試験の求められるスコアはやや低くなっています。

「ディプロマコース」って?

このコースは、直接大学に進学することを大学側が認めていない場合や直接入学の条件が足りていない人などを対象にしたコースです。

ファウンデーションコースと違うのは、ディプロマ過程終了後に本科の2年生に編入できるというところです。しかも本科の1年間の学費と比べてディプロマは比較的安い学費であるケースも多いです。(例外もあるので自分の考えている大学については別途確認して下さい)

そのため、できるだけ費用を抑えたいという人はディプロマコース経由で2年次から編入というルートも検討してみるのもいいと思います。

入学資格が違う

どちらも日本でいう共通テストや一般受験のような明確な「学校に入学するための試験」はありません

アメリカ式

  • 高校での成績(GPA換算)
  • エッセイ、インタビュー、推薦書など(大学によって異なる)
  • (SAT/ACTの成績)
  • 英語力を証明する試験の成績(TOEFLなど)

アメリカにはSATという共通テストに近いものはありますが、その試験の結果のみで合格不合格がでるという仕組みではありません。書類選考がメインになるので、SATのスコアは合否決定の1つの参考になるという形です。

しかし最近ではSATのスコアを提出する必要をなくすという動きも見せており、大学によっては必ずしも受験が必要であるというわけではありません。

イギリス式

  • 高校の成績
  • 英語力を証明する試験の成績

アメリカ式の大学の入学資格と比べると比較的単純な仕組みになっています。

まとめ

ここまで、大学の仕組みの違いについて紹介してきましたが、もちろん各国によって違う魅力はたくさんあります。文化や環境はもちろん、英語の発音もすべてが違います。

留学を楽しむためには大学についてだけではなく、そこでできる体験や得られる経験を知ったうえで決めていくことが重要だと思います。ぜひ、事前に様々なことを検討して、留学を価値あるものにしてください。

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